研究室でいっしょだったあなた。別に彼女がいてもどうしても伝えたくて。


りょうちゃんへ

急に手紙なんて照れ臭いと思ったけど、大切なことは形に残したいと思って手紙にしました。

いつも研究室で一緒に実験したり勉強したりしてるのに、こんな風に真剣に何かを伝えるのは初めてかもしれないね。

いつも一緒にいて、多分気づかれてると思うんだけど、今のこの状態で伝えるのも変かもしれないけど、私はりょうちゃんのことが好きです。

常にそばにいて、私のことは兄妹みたい、妹のようだと言っていつも接してくれているけど、私は研究室で初めて出会った時から、恋愛の感情として好きでした。

彼女ができたことも知っているし、私とはこれからも今まで通りの関係でいたいと思ってくれているのも知っています。

だけど、やっぱり伝えておきたかったです、好きだという気持ちをちゃんと言葉で伝えておきたかったから。

彼女ができてもずっと今まで通り、と言ってたけど、彼女に申し訳ないし、やっぱり私も辛い気持ちがあるので少し距離をあけようと思います。

返事はわかっているので、いらないです。

これからも研究室では顔を合わせるし、お互い適切な距離を保ってかかわっていこうね。
大好きでした。

まぁより


私は薬学部の6年制に通っていて大学生5回生、彼は同じ大学の薬学部ですが4年制の方で、学部ののち同じ大学の大学院に進学、当時は大学院1回生でした。

3回生の後期から配属される研究室が同じで、そこで出会いました。

授業のあとは研究室で実験や論文を読む勉強をしていて、同期の中でも特別仲のいい2人だと、周囲からも言われていました。

私には兄がおらず、お兄ちゃんという存在にあこがれていて、仲良くしてくれる彼がどこか大人びているのもありずっとなついていました。

でもそれは恋愛感情の好きだということにはすぐに気づきました。

ラブレターを渡したのは、その大好きな彼に可愛い彼女ができたときでした、ショックで泣きまくったけど、やっぱり伝えておきたいと思い迷惑だと思いながらも渡しました。

結局、その後も同じ研究室の仲間という遠くない距離で仲良くしていました。

その頃の彼女とは1年もたたずに別れてしまったようでしたが、私とすぐに付き合ったりすることもなく、社会人になってからもしばらくは友達として出かけたり、共通の趣味の野球観戦に行ったりしていた。

そこから変わらなかった私の思いが彼にも伝わったのか1年の交際期間を得て、昨年10月に結婚しました。

今となりには旦那さんになった彼がいます。

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